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介護にフォーカスしたエクステリア
高齢化が進む現代の日本において、「自宅での介護をより快適にしたい」と考えるご家庭が増えています。
介護といえば室内のバリアフリー化が注目されがちですが、実はエクステリアにも大切な役割があります。
この記事では、「介護にフォーカスしたエクステリア」の考え方や具体的なリフォーム例をご紹介します。
目次
介護エクステリアとは何か?

「介護エクステリア」とは、高齢者や介護が必要な方が安全・快適に自宅の屋外空間を使えるように配慮された外構設計のこと。
玄関アプローチ、門扉、駐車スペース、外階段、ポスト周辺、照明など、敷地内のあらゆる外部空間が対象となります。
介護が必要な方は、ちょっとした段差や滑りやすい地面が大きな障害になります。
また、車いすでの移動や杖での歩行を考えると、その重要度はより高いでしょう。屋外空間の安全性や利便性は、屋内と同じくらい大切なものなのです。
介護リフォームにおけるエクステリアの役割

室内をバリアフリーにしても、玄関や駐車場に不便があれば外出自体が難しくなりがち。
こうした現象を防ぐため、介護エクステリアは次のような役割を持ちます。
一つ目が、安全な移動導線の確保です。家の中だけでなく、玄関から道路までの移動ルートが安全で快適であることが、日常の暮らしや外出のハードルを下げます。
二つ目に、家族や介護者の負担軽減。手すりやスロープ、明るい照明などが整っていれば、介助の負担も軽くなります。
最後に、自立を支える環境づくり。外に出やすい・動きやすい環境は、「本人でできることを増やす」自立支援にもつながります。
介護にフォーカスしたエクステリアのアイテム
手すり
屋外の手すりは、高齢者の転倒リスクを大幅に減らす“命を守る設備”と言えるほど重要です。
● 手すりが必要になる理由
屋外には、以下のような“事故につながりやすい環境”が多くあります。
- ・雨で濡れて滑りやすいタイルやコンクリート
- ・傾斜がきついアプローチ
- ・玄関ポーチの段差
- ・冬場の凍結
高齢者が最も多く転倒するのが「段差」と「傾斜」ですが、これを補うのが手すりの役割です。
● 設置するとどう変わる?
- ・体重を預けられる安心感
- ・歩行のリズムが安定し、ふらつきが減る
- ・杖歩行の方でも両手で安定できる
介助する家族にとっても、支えながら歩く負担が大きく軽減されます。
● 手すり選びのポイント
- ・高さは75〜85cmが一般的(利用者に合わせて調整)
- ・太さは32〜36mmで握りやすいサイズ
- ・丸型より楕円型のほうが握りやすい場合もある
- ・壁面固定なのか、独立柱で設置するのかを現場に合わせて判断
- ・表面は雨でも滑らない素材を選ぶ
特に玄関のステップ・アプローチ・スロープ周辺は、手すり設置の優先度が高い場所です。
カメラ付きインターフォン
最近の介護エクステリアで導入されることが増えているのが録画機能がある「カメラ付きインターフォン」です。
高齢者の一人暮らしや、日中留守が多い家庭においては特に重要な役割を果たします。
● 導入メリット
- ・映像で来客を確認できるため、詐欺・勧誘のトラブルを予防
- ・インターフォンまで歩く回数が減り、負担が小さくなる
- ・玄関に出る前に相手を確認でき、心理的な安心感につながる
- ・夜間の来客にも対応しやすくなる(赤外線ライト付きモデルも多い)
スマホ連動機能なら外出中でも家族がスマホから対応できたり、見守り機能があるものもあります。
● 高齢者に合う機能
- ・大画面のモニターで見やすい
- ・ボタンが大きく押しやすい
- ・音量調整が幅広く、聞き取りやすい
- ・録画機能付きで不在時の訪問者もチェック可能
認知症の方がいる場合、
「知らない人に玄関を開けてしまう」リスクを下げることができ、家族の不安も大幅に軽減します。
夜間の屋外照明(エクステリアライト)
高齢者の転倒事故は 日中よりも“夕方〜夜間” に多いというデータがあります。
そのため、照明を適切に配置するだけで事故率を大きく減らすことができます。
● 介護向けに必要な照明の種類
- ・センサーライト
暗くなると自動で点灯し、帰宅時の安全性アップ - ・フットライト
足元をほんのり照らし、眩しくない安全照明 - ・アプローチライト
通路を照らし、段差や障害物が見えやすくなる
● 照明で防げる事故
- ・玄関の段差を見落として転倒
- ・車庫からの移動中につまずく
- ・犬走りや庭石につまずく
- ・夜間の鍵開けでバランスを崩す
「ただ明るくする」のではなく、
必要な場所を必要な明るさで照らす“照明設計” が重要です。
● 配置のポイント
- ・コンセントを増設してライト数を増やす
- ・階段横・玄関横・アプローチの曲がり角は必須
- ・眩しすぎない“拡散光”を選ぶ
高齢者の視力は暗さに弱くなるため、照明の強さだけでなく色味(電球色・昼白色)にも配慮します。
車庫・カーポート
車を使って通院する家庭では、車庫まわりの設計が介護のしやすさに直結します。
● カーポートを設置するメリット
- ・雨・雪の日でも濡れずに乗り降りできる
- ・介助する家族が傘を持たずに作業できる
- ・車いす・歩行器を車からスムーズに出せる
- ・地面が滑りにくくなり、転倒リスクが減る
特に「車いすでの乗り降り」を考えると、
横幅を広めに確保するだけでも使いやすさが大幅に向上します。
● 車いす利用者向けに必要なスペース
- ・車のドアを全開にしても余裕がある幅
- ・車いすを回転できる150cm以上のスペース
- ・スロープに直結しやすいアプローチ導線
● 介護者の視点から見るカーポートの必要性
高齢者を車に乗せる際、
「片手で傘」「片手で支える」という状況は非常に危険で、
介助者の腰痛・転倒リスクにもつながります。
カーポートは単なる“雨除け”ではなく、
介護者を守るための設備でもあるのです。
介護にフォーカスしたエクステリアの具体例

介護エクステリアの中でも特にご相談が多いのが、
1. 「階段の手すり増設」と2.「段差解消スロープ設置」の2つです。
どちらも転倒事故の防止に直結し、高齢者の外出負担を大きく軽減します。
では、実際にどのような外構工事が「介護に優しいエクステリア」と言えるのでしょうか。
代表的な事例をいくつかご紹介します。
1.階段の手すり増設
屋外階段は、雨や湿気で滑りやすく、転倒事故が最も起こりやすい場所です。
段差が高い玄関ポーチやアプローチに手すりを追加することで、安全性は劇的に向上します。
● 手すり増設が有効な理由
- ・手で体を支えられるため、足元が不安定でも安定して歩ける
- ・段差の高さを気にせず、リズムよく歩けるようになる
- ・杖歩行の方でも、反対側の手すりを使えば安定性が大幅アップ
- ・介助者が“片手で支える”必要が減り、負担が激減する
特に、階段が3段以上ある家や、タイル素材の玄関は手すり増設の優先度が高いです。
● 具体的な施工ポイント
- ・高さは75〜85cmで調整し、利用者が握りやすい位置に設置
- ・傾斜に合わせて、連続した手すりを設置(段差ごとに途切れないようにする)
- ・柱の埋め込み位置を階段の外側に設置し、歩行幅を確保
- ・雨天時に滑りにくい「樹脂被膜付き手すり」を選ぶのがおすすめ
● 施工後に期待できる効果
- ・階段を降りるときの恐怖心が減り、外出頻度が増える
- ・手すりにつかまることで姿勢が改善し、転倒予防につながる
- ・家族が支える必要が減り、自立した移動がしやすくなる
階段の手すりは、外構リフォームの中でもコストに対して効果が非常に大きいため、最初に検討するべきリフォームの一つです。
2.段差解消スロープの設置
玄関、勝手口、掃き出し窓など、屋外の「ちょっとした段差」は高齢者にとって大きな障害です。
段差解消スロープを設置することで、移動のしやすさと安全性が飛躍的に向上します。
● スロープ設置が必要なシーン
- ・玄関ポーチに高さ10〜20cmの段差がある
- ・車いすや歩行器の乗り入れが難しい
- ・小さなステップでも足が上がりにくくつまずきやすい
- ・介助時に「持ち上げて段差を超える」負担が大きい
高齢者の転倒事故の多くは、“段差の発見が遅れること” が原因です。
スロープを設けることで、視認性と安全性が格段に高まります。
● スロープ施工のポイント
- ・傾斜角度は5%以下(1m進むごとに5cmの上昇)
→ 車いすでも無理なく上れる勾配 - ・ノンスリップ素材(滑り止め)を採用
→ 雨の日でも安心 - ・手すりとセットで設置するとさらに安全性向上
- ・コンクリート・アスファルト・樹脂舗装など、環境に合わせた素材を選ぶ
屋外スロープは「作れば良い」というものではなく、
使う人の体力・歩行習慣・車いすの種類に合わせた設計 が必要です。
● スロープ設置で得られるメリット
- ・車いすや歩行器が“押すだけで”出入り可能に
- ・小さな段差を越えるための筋力負担が軽減
- ・雨の日でも滑りにくく、転倒リスクが激減
- ・介助者が抱きかかえる必要がなくなり、腰への負担が大幅減
スロープは、本人の安全確保だけでなく、
「家族・介助者の負担を減らす」という点でも非常に価値の高いリフォームです。
最初に手を着けるなら「玄関まわり」から
介護を意識した外構の中でも、玄関まわりの設計は特に重要です。家の出入りは毎日のことだからこそ、安全性と使いやすさの両立が求められます。
たとえば、玄関扉の前に十分なスペースを確保することで、車いすの回転や介助者との動線確保がしやすくなります。
傘をさしたままでも濡れずに出入りできるように「玄関ひさし」を延長するのも、ちょっとした工夫ですがとても効果的です。
また、引き戸タイプの玄関ドアは、開け閉めの動作がスムーズで力もいらず、開口部を広く確保でき高齢者や要介助者にも負担が少ない点が魅力です。
ポストやインターフォンの位置も見落としがちなポイント。車いすに乗ったままでも手が届くよう低めの位置に設置することで、自分で対応する自立支援にもつながります。
このように、玄関まわりを少し工夫するだけで、外出のしやすさや日々の安心感が大きく変わります。設計の段階から、使う人の目線で考えることが何より大切です。
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まとめ
介護に配慮したエクステリアは、高齢者や介護が必要な方だけでなく、子どもや妊婦、体力に不安のあるすべての人にとってやさしい空間です。
段差の解消や動線の工夫といったバリアフリー設計は、年齢や身体状況に関係なく使いやすいユニバーサルデザインの住まいづくりにつながります。
一宮市で外構・エクステリアの介護リフォームをお考えの方は、ぜひ「福祉住環境コーディネーター」のいる専門業者にご相談ください。
ご本人もご家族も、安心して暮らせる住まいづくりを、一緒に実現しましょう。

